獣医師 関まさひろの独り言

獣医師で著者の関まさひろが日ごろ頭の中で考えてることを独り言としてアップしていきます

下痢の犬

下痢の犬がいる。

 

私はまず飼い主に聞き出す。

 

いつから下痢していますか?

 

どんな形の便でしたか?

 

粘液や血液は見られましたか?

 

その他嘔吐はありますか?

 

元気食欲はありますか?

 

何か食事内容を変えたり変なものを口にしましたか?

 

これら最初の問診がとてつもなく重要である。

 

これらの答えによって、大まかに下痢が、

 

小腸性か大腸性かに分けられる。

 

この時点で小腸性なら要注意!

 

身体検査で脱水やその他の異常が見つかるかも。

 

検便で何か異常が見つかるかも知れない。

 

さらに全身的な問題があるかもしれないので、血液検査が必要になるかも知れない。

 

また、異物やその他の変化が胃腸に存在するかも知れないからレントゲンも必要かも。

 

異物や腫瘍の可能性があるなら、超音波検査か。

 

とにかく小腸性の下痢は簡単ではないから、治療も大変になったり回復まで期間がかかるかも知れない。

 

もう一方の大腸性なら、

 

全身状態はそんなにひどくなく、ぐったりもしていない。

 

検便でなんらかのの異常が見つかればそれに対して治療するが、

 

特に明らかな異常がなければ、一過性の大腸炎の可能性

 

軽い場合は食事療法だけでも落ち着いてしまう。

 

このように同じ下痢でも状況によって大きく変わる。

 

よって飼い主さんの状況説明はとても大事。

 

そんなことを考えて下痢の治療をするのであった。

 

 

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