獣医師 関まさひろの独り言

獣医師で著者の関まさひろが日ごろ頭の中で考えてることを独り言としてアップしていきます

後悔先に立たず

乳腺腫瘍ができた犬。

 

最初は小さかったのにだんだん大きくなってきたとこと。よくあるパターンだ。

 

高齢だし、麻酔の危険があるからと思って様子を見ている人が多い。

 

しかし、高齢と言っても、ヨボヨボで歩くのもままならない状態ではない。

 

往々にして体力の方が腫瘍より優っていて付き合っていこうと思ってた矢先、何ヶ月後になって急に大きくなり出して腫瘍がはじけて困ることが多い。

 

基本的に卵巣からのホルモンの影響を受けているので、避妊手術をしていなかった犬に多いのだが、高齢で生理の時期ごろになると卵巣からのホルモンが出だして、急激に腫瘍も大きくなることがある。

 

腫瘍がはじけて出血しだすと、本人もなめだし、化膿してくる。

 

その段階になってから、やっぱり小さい時に手術で取っておくべきだったと後悔する。

 

後悔は先に立たずというが、まさにその通りだと思う。

 

その時はその時で最良の決断をしたと考える。

 

しかしその結果が悪かっただけ。そしてやっぱりやっとけばとなる。

 

これは当たり前。

 

そもそも後悔は決断が思ってたのと違う結果になった場合に思う。その時に手術をしておいたら、その後は再発もなく良かったとなる。後悔はない。

 

しかし、その時に手術を決断して、万が一が起こった場合、その結果から、後悔はもっと大きくなる。

 

結局その時点では、先の未来が見えないのでどうしようもない。

 

つまり未来を見ることが可能であればそもそも後悔などしないのだ。

 

私は思う。

 

我々人間は先の未来が見えないからこそ、今この瞬間を一生懸命に真剣に生きないといけないと。

 

今の一瞬を本気で全力で生きているからこそ、選択を迫られた時にその時点で最良だと思える決断ができる。

 

逆にその時点の決断を本気で考えて出したのならば、結果が違って後悔しても悔いはないと思えるくらいでないといけない。

 

しかもその結果というものは、必然に起こるもの。完璧な因果律の摂理からすると、その結果が起こる原因があって起こる。もちろんそれが今回の選択かもしれない。

 

しかしその結果が必然ならば、そこから必ず学びというものがある。

 

もしかすると、人生において、経験すべきものなのかも知れない。

 

その経験から動物に対する絶対的な無償の愛を与えることを学んで魂の成長を促しているのかも知れない。

 

いずれにしても、後悔が先に立ってしまったら、未来が見えてしまったら、人間はこの世で生きる意味がなくなるのかも。

 

間違いや後悔がない人生ではなんの学びも成長も無くなってしまう。

 

この世に生まれる必要がなくなってしまうと考える今日この頃だった。

 

 

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