慣れ
我々人間は慣れによって支配されてると思ってしまう。
慣れはいい時もあれば悪い時もある。
これから新しいことにチャレンジして頑張っていこうと思う時、はじめは慣れないため時間もかかるし、質も悪い。これは仕方ないこと。
同じことを何度も繰り返し繰り返し行っていて、目をつぶってもできちゃうくらいに慣れてくると、時間も短縮できるし質も上がる。これはいいこと。
しかし逆に慣れすぎてしまってうっかり気を抜いてしまうことがある。そんな時に一番ミスをしやすくなる。はじめは集中しているため質は悪いがミスをしないように注意している。しかし慣れると注意が散漫になりミスが起こりやすい。
このように人間は慣れによって日常の行動や思考が支配されており、いろんな場面でいいことや悪いことが起こり始める。
思考や行動と言ったが、例えば人間関係も同じである。
例えば恋人でも、初めはお互いにドキドキしながら、嫌われないようにそして少しでも気に入ってもらえるようにいつも会う時は気を張っている。そんな時は言動にも注意するからトラブルは起こりにくい。
しかし、何ヶ月も何年も一緒にいるようになると、不思議と関係性や言動にも注意がなくなり、つい相手に気にさわる言動をしてしまいがちになる。そうなると相手にどう思われるかよりも自分のことしか考えなくなり、ケンカになることが多い。
仕事や人間関係だけじゃなく、思考にも当てはまる。
例えば、常に論理的思考で物事を考える人の場合、何事も常に論理的に考えるから重大な決断などには向いているかもしれないけど、瞬間的に決断しないといけない時には、時間がかかり直感的な判断を下せないこともある。
ここで言っていくが、別に論理的思考が悪いと言っているのではない。むしろ日常においてや仕事に関しては有利なことが多い。ただ、それに慣れすぎて、いざと言う瞬間に直感という人間に備わった素晴らしい能力を発揮できるともっとバランスが良いと思うのである。
これは物質である脳を介した選択意思だけでなく、もっと内面の精神に関わっている直感という優れた脳力を封印してしまうのがもったいないと思うのである。
私の持っている資格に制約理論(TOC)というものがあるのだが、これもベースはやはり論理的思考で問題解決や組織改善を図る。しかしその中で解決策を導き出す際にはやはり直感力が必要となるのである。つまり、根本の問題点を見つけ出すためには論理的思考が必要で、その根本問題の解決のアイデアを出す時にはやはり直感力が大切になるのである。
そう考えると、問題解決や改善についてもやはりバランスが大事であり、どっちか一つでは良くないのである。
慣れから話がそれたが、いずれにしても、慣れることでそれが当たり前になり、不注意になったり、偏った考えになったりするとトラブルの原因となる可能性があると思うのである。
慣れに支配されずに常にベストな言動ができることはある意味厳しい修行のようなものであるが、できることならそのような人間になりたいと思う今日この頃であった。
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