獣医師 関まさひろの独り言

獣医師で著者の関まさひろが日ごろ頭の中で考えてることを独り言としてアップしていきます

ペットの手術

我が家のペットが手術することになった!

 

そんな時あなたはどうなことを考えるだろう。

 

病気のことを恨む?

 

病気を調べまくって真っ向から立ち向かおうとする?

 

全身麻酔が心配?

 

手術が成功するか不安?

 

術後も痛みや苦痛が続かないか心配?

 

治るまでの間ストレスになりそう?

 

傷は治っても病気は治っていない可能性があるから不安の種は続く?

 

おそらく、色んな感情が湧き上がってくると思う。

 

実際、自分の愛犬が病気になって、緊急手術をしなければならない時に、皆さんと同じように色んな心配をしたのを覚えている。

 

しかも、私はすでに獣医大学を卒業して、一応新米獣医になっていたにも関わらずである。

 

勉強してきて獣医師になったものの、やはり愛する家族(私の場合は相棒のような存在だったが)が病気になり、いざ命のかかった手術ともなると色んな不安が湧いてくるものである。

 

獣医師だからと言ってやはりみんなと同じ人間。

 

色んな感情をもっている。

 

しかしである、そんな新米獣医師でも、経験を重ね、自分で多くの症例に携わって多くの命を救うようになってくると、病気の性質や麻酔や手術の知識や技術が身についてきて、ある程度自信を持って立ち向かえるようになってくる。

 

これは、先日アップした「慣れ」と同様のことが起こりうる。

 

経験を積み、慣れてくると、恐怖心や不安感は減るが、逆に注意力が落ちてしまうことは絶対にあってはいけないと思う。なぜなら、うっかりミスは命に直結するからだ。

 

なので、プロフェッショナルである獣医師は、経験をたくさん積んで、知識や技術のレベルが上がったとしても、常に気を抜く事なく、目の前の患者さんの命を救う覚悟を決めるものである。

 

どんなに長年やってきた獣医師でもその通りで、決して万が一の事態を除外したり、楽観的すぎて手術をする人はいないと思う。

 

もちろん経験数に応じて、体や頭がその手技に精通し、初めての時よりも体や頭の感覚が鋭くなって、短時間で手術を終了させることができるようになるのも事実である。

 

ただ、短時間でできるからと言って、適当にやるわけではなく、かずかずのステップを体が自然に動いて安全確実に実行できるようになるのである。

 

そう考えると、やはり、手術は基本的に絶対安全とは言えない分、もちろん不測の事態も起こりうるが、それ相応の知識や技術を身につける努力は長年経過しても無視できない重要なことなのである。

 

このようなことをかんがえながら、いつも手術に立ち向かう自信を今以上にもっともっと養えたらと思う今日この頃だった。

 

 

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