獣医師 関まさひろの独り言

獣医師で著者の関まさひろが日ごろ頭の中で考えてることを独り言としてアップしていきます

品種による好発疾患

動物の治療をしてると、犬種や猫種によってかかりやすい病気というものに気づく。

 

例えば、ある犬種にはアトピーが多いとか、この犬種は心臓病が若いうちから起こりやすいだとか、小型犬に膝のお皿の脱臼が多いとか。

 

実際には各品種によって好発疾患がデータとして知られている。

 

そう考えると、私がかねがね考えている物質界での病気の3大原因である遺伝と食事と環境のうちの一つ、遺伝が大きく関わっていると言える。

 

物質界でのと言ったのは、あくまでもこの地上に生まれてきて存在するために使用している物質的肉体の病因という意味で、根本の存在が霊という観点においては病気の原因は霊、精神、肉体に問題があると考えているからである。

 

今回はあくまでもその肉体のみのことを言っているのだが、我々はこの世に誕生してからこの肉体を使用して存在している。

 

つまり、車のように、常に使用している乗り物をほったらかしにしていると故障してしまうのと同じように、肉体というものもメインテナンスもせずに放っておくとガタがくるのである。

 

そういう意味で、動物もこの世に生まれている以上はその肉体を駆使して生命活動を営んでいるのだが、その肉体の維持には良質で体に害のないバランスの取れた食事が大切になる。

 

さらに、肉体を良い状態に置いておくためには粗悪な環境やお手入れもできない状況はもってのほか。さらにストレスがかかる環境に置かれると病気になる。

 

そして今回の話にあるように、ある品種が長い間血統を維持するために交配を続けると、良い部分の遺伝形質のほか、悪い部分も引き継いでしまい、当然のことながら血が濃くなることによって、同じ病気を発症しやすくなる。

 

これは必然的なことで、ある一側面をよくしようとすると、別の側面が犠牲になっていると考えられる。

 

どこをとっても完璧な人種や動物種などというのは存在しないのである。

 

これは自分なりに考えてみると、

 

魂の成長にはなんらかの障害が必要で、その障害があるからこそ、磨かれ進化することと関連があると思う。

 

そもそも、最初から完璧で、病気も苦難も起こらないのであれば、魂の成長のために、わざわざこの不便な地上界に生まれる必要がないからである。

 

そして、苦しいことや辛いことがあるからこそ、その対極にある幸せやうれしいことが初めて実感できるのとになる。苦難というものを知らなければ当然嬉しい楽しいことは知り得ない。

 

常夏の島にいると極寒の雪降る冷たさは分からないのと一緒である。

 

話が飛躍したが、最近色んな犬の種類や猫の種類が病院に連れてこられるようになり、我々獣医はその好発疾患を把握しておくとで、病気の診断が速やかに行えるから大事なのだということを言いたくなった今日この頃であった。

 

 

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